ART IN THE OFFICE 2015 作品「新しい昔話」

ART IN THE OFFICE 2015 作品「新しい昔話」

「ART IN THE OFFICE 2015」作品:蓮沼昌宏/「新しい昔話」/2015年/油彩、カンヴァス/130 x 320 cm

※「新しい昔話」は、マネックス証券プレスルームの壁面1面にわたって展示されています。  

「ART IN THE OFFICE」プログラムとは

マネックスグループは、社会文化活動の一環として「ART IN THE OFFICE」プログラムを2008年より開始しました。 現在は、マネックス証券が主催し、NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]の企画協力を得て運営しています。 本プログラムは、コンテンポラリー・アートの分野で活動する新進アーティストからプレスルームの壁に制作する平面作品案を一般公募し、 選出された1名のアーティストに対して、制作費および賞金ならびに作品を当グループ会議室で一定期間展示する機会を提供するものです。 本年度は88作品案の中から、蓮沼 昌宏さんの作品「新しい昔話」が選出されました。

作品タイトル 「新しい昔話」

作品タイトル 「新しい昔話」

蓮沼 昌宏氏コメント:

 

お話をつくるにあたって、その出典元や根拠みたいなものを社員の方たちと一緒に探索できたことが何よりの経験でした。自分一人だけで探しものをするのではなく、これが探しものかもしれませんよ、と手伝っていただいた思いです。社員の方々との交流の一環で、島とアリの物語のワンシーンを描いていただくワークショップを行いました。そのなかである方が描いたシーンに「アリの運動会」がありました。そこではアリがピンクのくす玉を転がしています。そのピンクのくす玉が、完成作品ではマグマの玉となり、アリがくす玉のようにそれをコロコロ転がし、話が進むという具合につながっていきました。  制作現場だったプレスルームの机に、ちょっとした絵を描くスペースを設けたところ、社員の方々がふらっと来てはお話のシーンを描き足し、最終日には60枚以上を超えるシーンが作業用の壁一面に貼られました。そのこと自体も嬉しいのですが、訪れる人にとって、ある意味では仕事の合間の息抜きや社交の場になったことも、滞在制作ならではの出来事でした。  絵は、新しくできた島の煙にアリが乗って、煙の上をトコトコ歩いて探検するという荒唐無稽とも受け止められる内容ですが、一年間このプレスルームに展示されます。その時間を経て、やがて、新しい昔話になることを祈っています。

蓮沼 昌宏氏

蓮沼 昌宏氏プロフィール

1981年東京都生まれ、千葉県育ち。美術作家。2010年東京芸術大学大学院博士課程修了。絵画やアニメーション、写真を表現手段とし、物語やイメージの自律性、夢の不思議さへの関心を作品化している。これまで越後妻有里山現代美術館[キナーレ] 2014夏企画展「全ての場所が世界の真ん中-1/100,000の妻有」展(新潟県)、「原始感覚美術祭2014」(長野県)等に参加。2015年7月新潟県で開催される「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」に出展予定。
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