「ART IN THE OFFICE 2010」

当社が2008年より社会文化活動の一環として開始した「ART IN THE OFFICE」を、3度目となる今年度は子会社であるマネックス証券にて開催いたしました。

社内の会議室にアートを施すアーティストを募集する当プログラム、「ART IN THE OFFICE 2010」(募集期間:2010年2月1日~2010年3月31日)では昨年度の倍近い108作品の応募の中から、中田周作氏が選出されました。

選出作品 「1000s」

選出作品 「1000s」
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今年の作品コンセプトは「ドラマ性」です。当グループ社員の写真を撮り、それを更にドローイングとして壁に貼っていきます。人が日々生活を営む中で、未知なる次の瞬間に常に変化していくこの世界は、様々なドラマが関わり合って形作られていくのかもしれません。私たちが生活する空間の隅々まで隈なくドラマが存在しており、ただ、それは実際には体験できないスピードで過ぎ去っていきます。 この様々に交雑しあう「ドラマ性」をアーティストによるフィルターと触媒によって実在させ、表現します。

中田 周作(なかたしゅうさく)氏

中田 周作(なかたしゅうさく)氏プロフィール
1979年長崎県生まれ、東京在住。
2006年武蔵野美術大学修士課程美術専攻彫刻コース修了、2007年イメージフォーラム付属映像研究所アニメーションコース修了。
彫刻、ドローイング、アニメーションを主軸に置き、それぞれの要素が別々の入り口と出口を結びつけるようなインスタレーションを展開している。
私たちの周辺を形づくる要素としてのヒューマンスケールな生活サイズの空間から少しずつ離れ、私たちやその周りを彩るものを未知なる別次元の存在として同じスペースに、共に在るような感覚を作品によって模索している。
絵であること、彫刻であることを忘れさせ、共感覚的に物事を理解しうるような場を作り出すことを目指している。

審査員コメント

窪田 研二氏(インディペンデント・キュレーター)
「背景も考え方も異なる5人の審査員が集まっての審査はとても刺激的でした。特に受賞候補が絞られた段階での議論は白熱し、久しぶりにドキドキするスリリングな体験でした。こうした経緯で選ばれた作家の作品が完成し、それを目にするのが楽しみでもあり、同時に恐い気もちょっとする複雑な気持ちです。」

見城 徹氏(幻冬舎代表取締役)
「かつてなかったものになること。人間の生きる営みが強く感じられるものになること。この二つを念頭に審査に臨んだ。生きることも、表現することも、ビジネスをすることも常に『暗闇のジャンプ』だ。そのジャンプの果てに何が待ち受けているのか。僕が仰天し悶絶するような作品に仕上げてくれることを祈っている。僕は君のイメージに賭けた」

塩見 有子氏(NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ理事長)
「ART IN THE OFFICEも、三回目ともなると、過去の受賞作に影響を受ける作品提案が多かったように思いますが、中田さんのプランは違いました。彼が描こうとしている『丸の内を歩く人々』が、どのようにプレスルームに展開されるのかが楽しみです。」

藤城 里香氏(無人島プロダクション代表)
「最後の最後まで白熱した審査でした。
受賞者の中田さんのプランは『さまざまな人の』現実、人生、そして未来が浮かび上がっているようでとても印象的でした。さまざまな人が集い新しい何かがうまれる場、そして情報を発信する場でもあるプレスルームの壁面をあの作品が覆ったときのことを想像し、今から完成を楽しみにしています!」

松本 大(マネックス証券代表取締役会長CEO)
「今年は合併で生まれ変わったNew Monexにちなんで審査員もNew。初めてお会いする方もいらっしゃり、どういう作品が選ばれるのか最後まで読めませんでしたが、例年通りとても楽しいセレクションプロセスでした。前回、前々回をまたさらに上回り、結果予測不能の作品コンセプトが選ばれました。普段の業務とは全く反対側の脳が刺激されてます!」