お客様の熱意を全社へ循環させる、
マネックス証券オリコミ100回の軌跡
マネックス証券が四半期に一度開催しているお客様との対話の場「オリエンテーションコミティー(通称:オリコミ)*」が、2025年9月に通算100回を迎えました。四半期ごとの対話を25年以上にわたり継続できた理由や社内にもたらした意義について、企画・運営に深く関わる東京、八戸のコンタクトセンターの中村、鹿島、松隈に聞きました。
*マネックス証券では、お客様のご意見をマネックス証券の社員が直接お伺いする「オリエンテーションコミティー」という機関を創業時の1999年11月より四半期ごとに開催しています。サービス・商品に対するお客様からのフィードバックは、社内で対応を検討し、一部のエンゲージメントについてはウェブサイトで開示しています。
https://info.monex.co.jp/customer/committee/index.html
100回も継続できた原動力は、お客様の熱い思いから
中村 オリコミが100回を迎えられたのは、私たちの努力というよりも、お客様の「参加したい」という思いに強く支えられていると感謝しています。長年マネックス証券をご愛顧いただいているお客様が多く、毎回多くの方が積極的にご応募くださることが、継続の大きな力になっています。
鹿島 参加枠は1回につき15名ほどですが、毎回、200〜300件ものご応募をいただいています。
我々としては、毎回特にお客様からお聞きしたいテーマを設定したうえで会を設けていますが、これほどの熱意をもって参加を希望してくださるお客様がいるからこそ、四半期に一度の対話の場を続けてこられたのだと思います。
松隈 ネット証券では、どうしてもお電話での1対1のコミュニケーションに閉じがちですが、オリコミでは、ZOOM会議のブレイクアウトルーム機能を使って5名で1グループのお客様に分かれて、当社の役職員3名が、ファシリテーター、サポート係、議事メモ作成の担当となり、お聞きする形式で開催しています。社員と直接顔を合わせられるこのイベントは、対面の機会がほとんどないネット証券にとって唯一のお客様体験を提供できていると感じます。
(左:マネックス証券株式会社 コンタクトセンター東京受電グループ 松隈 圭斗、右:同 鹿島 美彩)
お客様に寄り添う「自然体」な場づくり
鹿島 オリコミ終了後に実施するアンケートでは、約99%のお客様から「満足」との回答をいただいています。自由記述では「ネット証券なのに直接社員と話ができる場があってありがたい」や「参加する前は時間が長いかなと思ったが、あっという間に終わった」といった声が寄せられ、嬉しいですね。なかには、「話し足りなかった点は・・・」と、思いを伝えて下さる方もいて、その熱量が、満足度の高さを物語っていると思います。
中村 お客様の熱量を最大限に引き出すため、私たちは自然体で話せる雰囲気づくりを大切にしています。私自身が心がけているのは「会話そのものを楽しむこと」です。お客様と話している時間は、毎回新しい発見があり、むしろ私たちがワクワクさせてもらっています。お客様の反応を見ながら、「今、この話題に熱量がありそうだな」と感じたら、テーマから逸れすぎない程度に話題を広げます。ファシリテーターが構えすぎず、誠実に耳を傾けることが、安心して話していただける雰囲気を生むのだと思いますので、それをオリコミでのファシリテーター担当となる皆さんにもぜひ実践してもらいたいと思います。
鹿島 いただいたご意見は、背景や経緯も含めて最後までお聞きします。その場ではお答えできないご質問については、後日改めて連絡します。オリコミをきっかけに改善が実現することも多く、私たちはその後のフォローまでを一つの体験として考えています。オリコミでご提供できるお客様体験だけでなく、その後のエンゲージメントもとても大切にしています。
(マネックス証券株式会社 コンタクトセンター 八戸受電グループ 中村 瞳)
オリコミの満足度は、日々のコンタクトセンターの業務から生まれている
松隈 オリコミで発揮される「引き出す力」は、私たちがコンタクトセンターで日々の業務で磨いているスキルです。お客様からのお問い合わせ電話では、言葉の奥にある抽象的なご質問の意図を汲み取り、「お客様に納得して終話いただくこと」を何より大切にしています。その姿勢が、対話の場でも自然に発揮されているのだと思います。
中村 対応品質の基準として、コミュニケーターが独り立ちできるかどうかを判断する際には、「ご案内が分かりやすいか」を重視しています。これは、単に正しい情報を伝えるだけでなく、「聞く力」、「伝える力」の両方が求められます。分かりやすいご案内は、結果的にお客様との通話時間の短縮にもつながり、利便性向上にも貢献していると思います。
松隈 お客様が「マネックスを選ぶ理由」として、この直接的な対話の場、つまり「親近感」や「近い存在」と感じていただき、オリコミのようにお客様が自然体でお話しできる場がその印象を深めていると感じます。これからも、お客様が安心して本音を語れる場を大切にし、この姿勢を継続できるように尽力していきたいですね。
鹿島 オリコミのアンケート結果や当日の記録は、社内全体に展開しています。 他部署からもオブザーバー参加や、議事録共有の希望が寄せられ、全社で「お客様の声を聞く文化」が根付いていると感じています。お客様と直接触れ合えるオリコミは、今後もサービス向上の役割を担う重要なイベントですので、お客様からの熱量をいただきながら、この対話の輪を広げていきたいと考えています。
マネックス証券の「オリエンテーションコミティー」は、コンタクトセンターで培われた「聞く力」や「伝える力」、そしてお客様に寄り添う自然体の姿勢を原点に、お客様の熱い支持を受けて、25年にわたり継続してきました。そこから生まれるお客様の熱いフィードバックは、新たなサービス改善や挑戦を生む循環へと繋がっています。この循環こそが、お客様からの信頼を積み重ねるための、揺るぎない基盤となっています。
2025年10月29日
※社員の所属・役職、内容は取材当時のものです。

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