招集通知7ページの(注)1に記載の「他1社」(TradeStation Group, Inc.の子会社として招集通知に社名が記載されていない1社)について、具体的社名および所在地を教えてほしい。

(回答者 大八木取締役)
社名はTradeStation Europe Limited であり、所在地は英国のロンドンです。なお、これ以外のTradeStationグループに属する会社は米国のフロリダに所在しています。

招集通知11ページの(注)2に記載のエフエムアール エルエルシーとはどのような会社か?

(回答者 松本議長)
エフエムアール エルエルシーは世界的な投資運用等の金融グループであるフィデリティグループに属する会社です。なお、当該会社による当会社株式の保有数の増加については、当会社への純投資と理解しています。

経常利益および当期純利益が減少しているが、主な要因は何か?

(回答者 松本議長)
最大の理由は日米の株式市場における個人投資家の取引量の減少と考えています。対応策として、システムの内製化によるコストカット、および商品ラインナップの充実による需要の喚起といったことを進めていきます。

当会社が平成22年に行った増資に際して、公表前に株価が急落しているが、これに関してのインサイダー取引の有無等につき何らかの調査を実施したのか?

(回答者 松本議長)
調査は行っていません。ただ、インサイダー取引は資本市場における重大な問題であり、調査その他の対応につき、その要否等も含めて検討していきたいと考えています。

ライフネット生命保険株式会社が上場したが、このことにより同社の大株主である当会社の株価や配当に何らかの影響があるか?

(回答者 松本議長)
まず株価については、ライフネット生命上場時において当会社の株価は上昇しました。ただ、当該上昇は、エフエムアール エルエルシーが当会社の株式を大量取得した時期と一致しており、解釈の問題ではありますが、個人的にはこちらが主たる原因だったのではないかと考えています。
次に配当については、ライフネット生命上場時の売出し等により、当会社において数億円の利益が出ました。また、現在も保有を継続している同社株式についても、数十億円の含み益が現状出ています。仮に、今後、当該保有株式を譲渡することがあれば、含み益が現実の利益となり、配当可能額が増加することにもなりますので、株主の皆さまへの配当原資の増加にもつながると考えています。

第2号議案の定款一部変更について、取締役の上限の員数を9名にする理由は何か?

(回答者 松本議長)
取締役会の決議機関としての性質を考えると、取締役の数は奇数が望ましいと考えており、これを実現したいと考えました。また、今回はこれと併せて取締役の過半数を社外取締役とすることも実現したく、以上を前提に取締役の員数のバランスを検討したところ、社外取締役が5名、その他の取締役を4名の合計9名とすることが適切と考えました。 また、当会社は買収防衛策を特段定めていませんが、現任の取締役数を定款上の上限員数と一致させておけば、不適切な買収者による取締役派遣に際して、現任取締役の解任のプロセスを要することとなり、一定の抑止力になるとも考えています。

新任取締役候補者に当会社の持株数がゼロの者がいるが、保有するべきではないか?これについての議長の考えを聞かせてほしい。

(回答者 松本議長)
取締役が当会社の株式を保有すべきかについては、各取締役が決めるべきことであると考えています。また、当会社としては、持株数と職責とが相関するとは考えていません。

今回、サロモン・スレデニ氏を新任取締役候補者として上程しているが、外国人取締役の意義および今後の方針について教えてほしい。

(回答者 松本議長)
スレデニ氏を取締役候補者とした理由については、いまや当会社グループの収益、コストおよび人員の大きな部分を占めるに至った米国事業のトップである同氏を、グループの持株会社である当会社の取締役として参画させることが当会社グループの経営戦略上、重要であると考えたからです。
なお、当会社グループが事業を行う金融とテクノロジーの分野においては、最先端の情報・人脈・人材が英語圏に多く存在しています。今後の当会社グループの進む方向を考えますと、今後も外国人取締役は増加するかもしれませんが、現時点においては具体的な方針は持っていません。

取締役候補者が所有する当会社の株式の数について、松本会長兼社長の所有株式数が圧倒的に多数である。このような状況では取締役会においても松本会長兼社長に対する牽制ができないようにも思われるが、この点はいかがか?

(回答者 松本議長)
当会社の取締役会における牽制について、槇原取締役から回答してもらうこととします。
(回答者 槇原取締役)
松本会長兼社長に対する牽制についてですが、取締役会の内外を問わず各取締役から松本会長兼社長に対して自由闊達なコミュニケーションがとられており、活発な意見提供がなされています。よって、指摘いただいたような問題はないと考えています。

昨年取締役を退任した工藤恭子氏の退任理由は何か?同氏は、その後保有していた当会社株式をどうしたのか?

(回答者 松本議長)
工藤氏の退任理由等については、同氏の個人的なことですので回答は差し控えたいと思います。

特別損失として事務委託契約解約損が約2億円計上されているがその内容は何か?

(回答者 松本議長)
当該事務委託契約解約損にあたるものは次の2つがあります。
ひとつは、マネックス証券株式会社における中国株取次にかかるシステムを変更したことに伴うものです。なお、当該システム変更は、サービスの向上とコスト削減を目的とするものです。
もうひとつは、為替の自動売買システムの開発の中止に伴うものです。
TradeStationグループの買収を行う以前より当該システムの開発を進めていたのですが、TradeStationグループにおいて、すでに同種のシステムを保有しており、既存の開発を進めるよりもTradeStationグループのシステムをベースにした開発を進めることが、サービスおよびコスト等の面でより優れていると判断しました。
いずれも、長期的には当会社グループの利益につながる判断であったと考えていますので、ご理解をお願いいたします。

ヨーロッパとオーストラリアにおける事業について説明してほしい。

(回答者 大八木取締役)
ヨーロッパには TradeStation Europe Limited という会社があります。同社は、TradeStationグループのヨーロッパにおけるマーケティングオフィスとして機能しており、ヨーロッパの顧客獲得に寄与しています。
オーストラリアにはIBFX Australia Pty, Ltd.という外国為替証拠金取引(FX取引)ビジネスを行う会社があります。オーストラリアはレバレッジ規制が日本や米国とは異なり、特にハイリスクハイリターンを狙う顧客を同社においては獲得できています。事業の伸びも大きく戦略的にも重要なものと考えています。

自分はロボットによるアルゴリズム取引等には疑問を感じており、デジタル化、自動化全盛の時代ではあるが、その中においても手仕事の良さを信じたい。 とはいえ企業は利益を追求すべき存在であることも理解している。

(回答者 松本議長)
貴重なご意見としてお聞きいたしました。

当会社の取締役には東京大学卒が多いが、これについての考えを聞きたい。

(回答者 松本議長)
出身大学に関する情報は参考のため提供していますが、それ以上に特段の意味はありません。とはいえ、いらぬ誤解を与える可能性もあるので、今後も学歴の記載を続けるかについては検討したいと思います。

大八木取締役、槇原取締役および佐々木監査役に対して、松本会長兼社長が何を期待しているかを聞きたい。また、その3名から抱負を聞きたい。

(回答者 松本議長)
まず、大八木取締役についてですが、私とは当会社グループの創業当時からの同志です。今回買収したTradeStationグループを適切にマネージすることが当会社の戦略上最重要であると考えていますが、この点において、同氏には現地に駐在してその役目を果たしていただくことを期待しています。
(回答者 大八木取締役)
特に当会社グループのグローバル化において尽力していく所存です。
(回答者 松本議長)
次に、槇原取締役についてですが、金融、特に米国でのビジネスに対して深い造詣があり、また、当会社の取締役会においても、何らの躊躇なしに自身の価値観にもとづいた率直な発言をいただいています。私自身が創業者であり、社長であり、大株主である中で、自身でも銘記はしていますが、ともすれば暴走しうる状況にもある中で、適切な牽制をしていただくことを期待しています。
(回答者 槇原取締役)
当会社の取締役のバックグラウンドは多種多彩であり、それぞれが異なる観点から発言し、アドバイス、牽制をすることが当会社のガバナンス上重要であると考えています。自分のバックグラウンドは金融および海外であり、その観点から特に当会社に貢献できると考えています。オンライン証券グループで国際展開しているのは当会社グループのみであると理解していますが、この面でサポートしていきたいと考えています。
(回答者 松本議長)
最後に、佐々木監査役についてですが、当会社グループの創業時より、時には取締役としても関与いただいており、当会社グループをよく知っている方です。また、証券会社の監査、会計について深い造詣があります。監査を受ける立場として僭越ではありますが、適切かつ厳格に監査を実行いただけると考えています。
(回答者 佐々木監査役)
監査役として、主に会計的な面で尽力できると考えています。グローバル化により会計も複雑となりますが、その点でも力を尽くせると考えています。

招集通知記載事項の一部修正が生じた経緯を説明してほしい。

(回答者 上田取締役)
今回から記載しているセグメント別の概況の作成における、地域ごとの計算過程に誤りがあったことが原因です。原因は究明済みであり、再発防止策も実施しており、以後このようなことがないようにしたいと思います。

海外子会社の増加の要因を除いた従業員の状況について聞きたい。

(回答者 田名網取締役)
国内の人員数については、昨年末までの時点において9名の減少(295名→286名)でした。なお、当期におけるTradeStationグループ買収による増加数は409名、IBFXグループの買収による増加数は96名でした。また、香港のBoomグループにおける増加数は8名でした。

従業員の平均勤続年数を聞きたい。

(回答者 田名網取締役)
当会社の平均勤続年数は、約3.5年です。
(回答者 松本議長)
補足ですが、当会社は平成16年8月に設立されており、当会社のみでの勤続年数は上記のとおりですが、マネックス証券その他のグループ会社も合わせ、かつ合併による消滅会社からの勤続年数も通算して考えれば、おそらく7年程度ではないかと思います。

人材育成策について聞きたい。

(回答者 田名網取締役)
新卒社員については、継続的な育成プログラムがあります。
中途入社の社員については、原則としてプロフェッショナルを採用しているため集合研修は行わず、いわゆるオンザジョブトレーニング(OJT)による育成を主たる方法としています。
(回答者 松本議長)
人材育成については、現状に満足せず、常に改善してより良い方策を考えていきます。

新規に入社した社員の離職率を聞きたい。

(回答者 松本議長)
新卒社員は毎年5名から10名採用していますが、そのうち2割程度が入社後数年内に退職している状況かと思います。いわゆる第二新卒が一般化したことにより、入社して一定以内の時期における転職が昔に比べてやり易くなったといえ、ひとつの原因だと考えています。中途入社者の離職率は新卒入社者よりも一定程度低いと思います。

本日欠席している川本取締役の取締役会出席率はどうなっているか。

(回答者 松本議長)
当期における川本取締役の取締役会出席状況については、招集通知15ページに記載のとおり、20回のうち19回に出席しています。

川本取締役の経営への貢献についての考えを伺いたい。

(回答者 松本議長)
厳しい発言を躊躇なく行う方であり、大変強い牽制として機能しています。当会社の経営に大きな貢献をいただいていると考えています。

TradeStationグループの買収により増加した有利子負債にかかる金利負担は、どのセグメントに計上されているのか?その金利の水準はどの程度か?

(回答者 上田取締役)
招集通知10ページに主要な借入先と借入額を記載しています。TradeStationグループ買収時の借入は約200億円であり、当会社において借入を行っています。よってセグメント別では日本セグメントに計上されています。
金利については、借入先との個別の契約でもあるので具体的数値は回答できませんが、通常よりも低い金利にて調達できていると考えています。