サステナビリティの基本的な考え方

マネックスグループは、企業理念の具現化を追求し、行動指針に基づいた事業活動を通して社会に価値を提供することで、企業価値の向上を目指しています。事業による価値創造を実現するための社内のフレームワークとして、および、あらゆるステークホルダーとの共通言語として、サステナビリティという概念を捉えています。個人がストレスなく利用できる金融インフラを構築し、個人のニーズに合った最適な金融サービスを提供することによって、資本市場の健全な発展に貢献することこそ、当社グループの重要な社会的使命であると考えています

マテリアリティ・マトリックス

当社グループ独自の経営課題の解決を図りながら企業理念の実現を目指すために、当社グループのステークホルダーにとっての重要度を縦軸に、当社グループの業績に与える影響についての重要度を横軸に位置づけした「マネックスグループのマテリアリティ・マトリックス」を策定しています。また、外部環境や当社の状況を考慮して、各課題をプロットするため、マトリックスの内容を定期的に見直すこととしています。

マテリアリティ・マトリックス

※リスクマネジメントには、気候変動リスク対応を含める
注:気候変動への対応は、現時点において、GHG排出量の直接、間接排出(Scope1,2)に取組んでいます。また、当社グループの暗号資産ビジネスについては、現時点では暗号資産のマイニング事業を取り扱っておらず、省電力に努めています。

マテリアリティ・マトリックスの特定プロセス(2022年7月改訂時)

・STEP1 重要課題の整理
ESG評価機関の調査項目や、SASB、GRIガイドラインなどの枠組みを参照し、従来当社グループが掲げていた重要課題に対する優先順位を数値化しました。

 

・STEP2 重要度の評価
縦軸:STEP1で優先順位の高いと判断された課題について、ステークホルダー(お客様、株主、従業員)へアンケートを実施。

横軸:各項目の取組みによって生じる財務的影響度(定量的分析)や、企業理念の具現化に向けた影響度(定性的分析)による数値化を元に、評価しました。

 

・STEP3 マテリアリティの特定
STEP2の結果をもとに、ESTFにて議論を行い、9象限に分けたマテリアリティ・マトリックスを新たに策定しました。縦軸、横軸ともに「やや重要」「重要」「最重要」の三段階で表現しています。各象限内の項目は、影響度数値の高いものから順に記載しており、白色の枠で囲われた項目を当社の新たな最重要項目として、取組みを推進します。

 

・STEP4 経営層による議論と決定
最重要項目における推進責任者と推進担当者への説明とヒアリング、またCEOをはじめとした執行役との協議、取締役会における報告と協議を経て、決定しました。

 

2022年に策定したマテリアリティ・マトリックスは、ステークホルダーへのアンケート結果と当社事業の定量・定性的分析による影響度を数値化した現状の結果を表しております。当社は企業理念である「個人の自己実現を可能にし、その生涯バランスシートを最良化」の実現に向けて、「DEI」、「生涯バランスシート対応」については、今後ステークホルダーに対するエンゲージメントや、事業規模の拡大により、重要度を上げていくべきと考えています。

 

2024年の見直し

2024年は、STEP1からSTEP4の特定プロセスを改めて経た結果、以下の項目において、更新を行いました。
・「人権尊重」は最重要項目にプロット
・「生涯バランスシート対応」は、STEAM教育と難病ゲノム検査事業に分割し、STEAM教育は「ウェルビーイング」 *に名称変更して単独でプロット、難病ゲノム検査事業は「イノベーション」に統合する
・「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン」、「金融サービスへのアクセス向上」は、縦軸の重要度が向上した


*ウェルビーイングの定義は、社会的、身体的な能力開発の支援や財務的基盤の構築などを通じた個人(当社グループの役職員を除く)の自己実現をエンパワーすること

2025年の見直し

・ “多様性を強みに変える文化”という意図をポジティブに伝える目的で、「DEI」を「多彩力/Inclusive Talent Culture」に名称変更

サステナビリティ推進体制

当社グループは、サステナビリティへの本格的な取組みを推進するにあたり、社内横断組織である「サステナビリティ・タスクフォース」を中心に、気候変動をはじめとする環境課題、イノベーションや人的資本に関する社会課題など、幅広いサステナビリティ課題について検討・審議を行っています。これらの取組みは、定期的に取締役会へ報告の上、承認を受け、グループ全体を巻き込んで課題解決を図るとともに、サステナビリティ情報の積極的な開示にも努めています。

サステナビリティ推進体制

執行役によるサステナビリティ活動の推進

当社グループが本業のなかで取組むべき重要な項目は、執行役の管掌範囲において、事業課題を解決していくべきとの考えから、 各執行役が各カテゴリーの推進責任者となり、目標を設定、推進しながら、各種課題に取組んでいます。

 

マトリックス内の重要な項目と推進責任者

マトリックス内の重要とするカテゴリー 推進責任者
セキュリティ&プライバシー 情報セキュリティ担当執行役
コーポレート・ガバナンス 代表執行役社長CEO
コンプライアンス(AML&腐敗防止) 内部統制担当執行役
イノベーション 新規事業担当執行役
人材採用・人材育成、労働慣行、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン 人事担当執行役
リスクマネジメント リスク管理統括責任者
顧客ユーザビリティ 代表執行役社長CEO
金融サービスへのアクセス向上(金融リテラシー向上含む) 代表執行役社長CEO
人権尊重 人権担当執行役

ESGデータ集

マネックスグループの事業活動に関するESG(環境・社会・ガバナンス)データをまとめています。