当社グループはオンライン金融事業を営むマネックス証券株式会社(日本)、TradeStation Group, Inc.(米国)及びコインチェック株式会社(日本)を主要グループ会社として、その他国内外に金融関連の子会社及び持分法適用会社を有する持株会社です。当社グループは、 企業理念および行動指針を基に、個人投資家の日々の生活及び資産形成に必要な総合金融サービスの提供を目指していきます。
事業活動を通じて、当社グループの経営課題を解決し、企業理念を実現することにより、持続的に企業価値向上を目指します。
当社グループ独自の経営課題の解決を図りながら企業理念の実現を目指すために、当社グループのステークホルダーにとっての重要度を縦軸に、当社グループの業績に与える影響についての重要度を横軸に位置づけした「マネックスグループのマテリアリティ・マトリックス」を策定しています。また、外部環境や当社の状況を考慮して、各課題をプロットするため、マトリックスの内容を定期的に見直すこととしています。
マテリアリティ・マトリックスの特定プロセス(2022年7月改訂時)
・STEP1 重要課題の整理
ESG評価機関の調査項目や、SASB、GRIガイドラインなどの枠組みを参照し、従来当社グループが掲げていた重要課題に対する優先順位を数値化しました。
・STEP2 重要度の評価
縦軸:STEP1で優先順位の高いと判断された課題について、ステークホルダー(お客様、株主、従業員)へアンケートを実施。
横軸:各項目の取組みによって生じる財務的影響度(定量的分析)や、企業理念の具現化に向けた影響度(定性的分析)による数値化を元に、評価しました。
・STEP3 マテリアリティの特定
STEP2の結果をもとに、ESTFにて議論を行い、9象限に分けたマテリアリティ・マトリックスを新たに策定しました。縦軸、横軸ともに「やや重要」「重要」「最重要」の三段階で表現しています。各象限内の項目は、影響度数値の高いものから順に記載しており、白色の枠で囲われた項目を当社の新たな最重要項目として、取組みを推進します。
・STEP4 経営層による議論と決定
最重要項目における推進責任者と推進担当者への説明とヒアリング、またCEOをはじめとした執行役との協議、取締役会における報告と協議を経て、決定しました。
2022年に策定したマテリアリティ・マトリックスは、ステークホルダーへのアンケート結果と当社事業の定量・定性的分析による影響度を数値化した現状の結果を表しております。当社は企業理念である「個人の自己実現を可能にし、その生涯バランスシートを最良化」の実現に向けて、「DEI」、「生涯バランスシート対応」については、今後ステークホルダーに対するエンゲージメントや、事業規模の拡大により、重要度を上げていくべきと考えています。
2024年の見直し
2024年は、STEP1からSTEP4の特定プロセスを改めて経た結果、以下の項目において、更新を行いました。
・「人権尊重」は最重要項目にプロット
・「生涯バランスシート対応」は、STEAM教育と難病ゲノム検査事業に分割し、STEAM教育は「ウェルビーイング」 *に名称変更して単独でプロット、難病ゲノム検査事業は「イノベーション」に統合する
・「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン」、「金融サービスへのアクセス向上」は、縦軸の重要度が向上した
*ウェルビーイングの定義は、社会的、身体的な能力開発の支援や財務的基盤の構築などを通じた個人(当社グループの役職員を除く)の自己実現をエンパワーすること
当社グループは、ESG活動に本格的に取組みにあたり、社内の横断組織である「ESG/サステナビリティ推進タスクフォース」が中心となり、気候変動をはじめとする環境問題(E)やイノベーションや人的資本における社会課題(S)、などのサステナビリティ全般に関して、審議及び検討を行っています。これらのESG取組みについては、定期的に当社取締役会に報告され、承認を受けながら、グループ全体を巻き込んで、各種課題の取組みとESG情報開示を推進しています。
注)日本拠点は、日本セグメントに加えて、クリプトアセット事業セグメントおよび投資事業セグメントが含まれます。
当社グループが本業のなかで取組むべき重要な項目は、執行役の管掌範囲において、事業課題を解決していくべきとの考えから、 各執行役が各カテゴリーの推進責任者となり、目標を設定、推進しながら、各種課題に取組んでいます。
マトリックス内の重要な項目と推進責任者
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マネックスグループの事業活動に関するESG(環境・社会・ガバナンス)データをまとめています。