マネックスグループ環境ポリシー

マネックスグループは、ESG/サステナビリティにおける環境への取組みについての考え方を「環境ポリシー」として策定し、執行役における承認および取締役会に対する報告を経て、以下の通り定めました。

環境に関する考え方

マネックスグループは、創業以来、事業設備が少なくて済む環境に優しいオンライン金融事業を主に推進してきました。その考え方を明文化するべく、2021年6月に全取締役の合意により定められた「MONEXサステナビリティ・ステートメント」において、環境および社会のサステナビリティ(持続可能性)に貢献することと、事業における環境負荷の抑制を宣言しています。
 

私たちは社会の公器として限りある環境資源を次世代に継承していく義務を果たすだけでなく、主要事業である金融関連事業において、環境問題(とりわけ気候変動)が金融資本市場の経済活動全般に与える影響に対応しなければなりません。
 

私たちは、事業活動を通じた環境問題解決を目指し、以下の環境方針に基づき、取り組んでいきます。

環境方針

  1. 本業を通じ、環境問題解決に資する商品やサービスの開発*と提供に努めます。
  2. グループの事業活動で発生する温室効果ガス排出量の継続的な削減に努めます。
  3. 役職員に対する環境教育とともに、お客様などステークホルダーへの、環境に関する啓発活動に取り組みます。
  4. 環境に関する情報について、社会や資本市場からの期待に応えるよう、適時・適切な開示に努めます。
  5. 環境問題解決を目指す上で、着実な推進のための体制を整えます。具体的には、気候変動への取り組みに関し、定期的な評価・見直しを通じた継続的な改善を取締役会に報告し、取締役会の監督のもと、気候変動リスクの管理に努めます。
  6. 環境関連の法令・規則を遵守し、私たち自身が定めた環境ポリシーの実行に努めます。

*グローバルな再生可能エネルギーに焦点を当てる環境インパクトファンドを始めとした、ESG金融商品全般

TCFD提言への対応

  当社は、気候変動が事業活動に及ぼす影響について考察・分析を行うにあたり、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の要求に基づく社内体制の整備及びシナリオ分析により、事業活動を通じた持続可能な社会の実現に貢献いたします。
 既に実施済みのシナリオ分析では、当社グループにおける全ての拠点、事業を対象にして、気候変動によるリスクと機会の洗い出しおよび事業への影響度と対応策を考察・分析しました。分析にあたっては、IPCCやIEAが公表するシナリオを元に、産業革命期以前の世界平均気温と比較して2100年頃までに4℃上昇する4℃シナリオと、カーボンニュートラルへの取り組みにより1.5℃未満に気温上昇が抑制される1.5℃シナリオの2つのシナリオを設定し、2030年時点での当社グループへの影響について考察しました。
  分析結果から想定される影響として、4℃シナリオでは異常気象の激甚化に伴う洪水・高潮をはじめとする物理的リスクの拡大を確認しています。対して、1.5℃シナリオでは再生可能エネルギーの需要拡大と普及、脱炭素化社会への移行に伴うイノベーションの創出を背景に、ESGファンド等の資本市場における気候変動に対応する需要拡大の可能性および気候変動における対応が当社グループ従業員の離職率低下に影響することで採用コストが減少することを確認しているものの、一方で電力価格や炭素税等の新たな税制など、政策規制の導入に伴う企業のコスト増が想定されます。これらの分析を踏まえ、具体的な対応策を各事業で検討・立案し、将来のあらゆる可能性に備えるとともに、今後も様々な動向を踏まえた分析を定期的に行い、評価の見直しと情報開示の質・量の充実に努めてまいります。

シナリオ分析

注)影響度 大:1億円超、中:1千万円超1億円未満、小:1千万円未満

 

 

リスク管理

気候変動リスクは、中長期的にわたり様々なリスク項目に影響を与えるものと認識し、全社的なリスク管理プロセスの中でマネジメントしています。リスクの特定・評価については、定期的に分析を行い、重要な課題が発生した場合には、統合リスク管理規程に定めたリスク項目に基づき、管理をします。
現時点でのシナリオ分析に基づく気候変動関連のリスク評価は、信用リスクおよびレピュテーションリスクに限定しているとの認識により、各社でのリスクの項目に含めて管理をして、取締役会への報告を行っています。
 

環境への取組み

エネルギー消費量

2018年3月期* 2019年3月期* 2020年3月期** 2021年3月期**
電気消費量(kWh) 1,083,817 1,070,792 4,179,741 3,865,377
エネルギー消費量(kL) 272 269 1,014 963
CO2排出量(t-Co2)
Scope1
- - 30 25
CO2排出量(t-Co2)
Scope2
530 524 1,831 1,678
Scope1+2 計 530 524 1,861 1,704

注1)スコープ区分は、The Greenhouse Gas Protocol(GHG Protocol)の区分に従っています。

注2)「地球温暖化対策の推進に関する法律施行令」および「エネルギーの使用の合理化に関する法律」の係数を元に算出しています。

注3)米国拠点および中国拠点における電力原油換算量は、日本拠点の電力原油換算量を元に、電力消費にかかる各拠点の排出係数と日本拠点の排出係数(t-CO2/kWh)の比を乗じ、推計値として算出しています。

*2018年3月期および2019年3月期の数値は日本セグメントのオフィスから発生したエネルギー消費量より算出

**2020年3月期以降は、全セグメントのオフィス、データセンター等から発生したエネルギー消費量より算出

目標

目標年度:2025年度

低炭素社会の実現に向けたGHG排出量の削減と省エネルギー化の推進。具体的には、再生エネルギーへの転換や非化石証書の購入などの取組みを推進していきます。

団体・イニシアティブへの参画

当社は、気候変動の課題解決に向け、地球温暖化対策推進法を支持し、現状において、当社の考えや方向性が一致していることを確認している団体・イニシアティブ(以下、「団体等」)に積極的に参画し、気候変動の緩和・適応を推進しています。

 

・TCFD(Task Force on Climate - Related Financial Disclosures)

・JCI(Japan Climate Initiative)

 

団体等への参画および見直しにあたり、現時点で当社が取組む気候変動対応と団体等との考えに相違、矛盾がないことを確認し、今後においても定期的に相違、矛盾がないことを確認していくと共に、乖離が大きい場合には団体等への脱退も検討します。

業界団体との関わり

主要グループ会社であるマネックス証券は、日本証券業協会に加盟しています。日本証券業協会は、協会員の行う有価証券の売買その他の取引等を公正かつ円滑ならしめ、金融商品取引業の健全な発展を図り、もって投資者の保護に資することを目的とする業界団体です。


また、同協会は、証券業界が金融資本市場の担い手として、環境問題の経済社会に及ぼす影響を認識するとともに、より良い社会環境の実現を目指し、次世代に安心できる持続可能な社会を実現することが社会的責任であるとの認識のもとに、企業活動のあらゆる面で地球環境の保護に努めるため、CO2排出量削減に資するための数値目標として、会員証券会社の事業者全体の床面積 1 ㎡あたりの電力使用量(電力使用量の原単位)におけるCO2排出量を 2013 年度比で、2030 年度において 51%以上削減することに最大限努めるものとする、数値目標を設定しており、当社グループにおいても、同協会の目標を支持しています。

 

さらに、当社グループは、国内・海外の各拠点において気候変動やエネルギー使用量削減などに関する法律や規制(国内の場合は「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」や「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」など)や政策等を支持し、これらへの対応を適切に行っています。

その他環境活動

「マネックスの森」植林活動

脱炭素への取組みとして、マネックスファイナンスが発行し、マネックス証券が販売する円建社債の販売手数料の一部を用いて、 長野県信濃町に植林を実施しました。日本は世界でも有数の森林国であるにも関わらず、海外からの安い輸入材におされ、材木自給率は50%を割り込んで久しくなっています。木材価格の下落に伴い林業の採算が悪化し、担い手も高齢化していく中、①伐採②利用③植林④育成というサイクルを保つことが難しくなってきました。植樹の行われない土地は土砂崩れなどの原因にもなり、将来的に利用の見込まれる樹木を植え、適切な間伐などを行いながら育てていくことはとても重要です。お客様とともに、森を守り、貴重な水資源の確保、未来の生物多様性の維持に向けて取組んでいます。

 

植林日 2024年5月24日(金)

植林地 長野県信濃町

樹木名 カラマツ

植樹数 125本(うち60%程度が生育の想定)

費用 298,100円(社債販売手数料を充当)

 

■「マネックスの森」誕生(マネックス証券HP 最新情報) https://info.monex.co.jp/news/2024/20240607_01.html

 

 

ペットボトルキャップの回収活動

当社では、マネックスグループおよびマネックス証券の東京オフィスにおいて、ペットボトルキャップの回収活動を推進しています。集まったペットボトルキャップはリサイクル業者により回収していただいております。

2019年4月 2019年12月 2021年3月 2022年4月
回収重量(kg) 19.0 22.0 32.0 21.4
ワクチン換算(本) 10 11 17 10.7
CO2削減(kg) 59.9 69.3 100.8 67.4

※表中の数値は、リサイクル業者の換算目安に準拠しています。ワクチン購入の換算については、2021年3月まではキャップ800個につき1本(1人分)、2022年4月からは、キャップ1,000個につき1本(1人分)となっています。