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- 「ART IN THE OFFICE 2026」作品が展示されているプレスルーム(GALAXY)
※画像の無断転載・複製を禁じます。
「ART IN THE OFFICE」は、現代アートが未開拓の表現を追求し、社会の様々な問題を提起する姿勢に共感し、当社を通じて現代アートの新進アーティストを支援する場づくりをしたいとの想いから、2008年より当社が社会貢献活動及び社員啓発活動の一環として継続して実施しているプログラムです。2026年度は、121の応募作品案の中から、藤本楓氏の「無駄話をしよう(会話の木)」が受賞作品として選出されました。藤本氏は、「無駄話」の持つ価値に着目し、会話の中で話題が本題から派生していく様子を木の枝分かれになぞらえ、対話から生まれる広がりや会話の軌跡を可視化する作品を提案。会議室という空間の特性を生かし、社員との対話を創作の核に据えている点に加え、普段は見過ごされたり忘れられたりしがちなやり取りに光を当てる視点が高く評価されました。また、AI技術の急速な進化・浸透によって効率化が進む現代において、あえて「無駄」なものと捉えられやすい対話の価値を見つめ直し、人と人との関わりの豊かさを再認識させる発想も選定を後押ししました。
作品: 藤本楓/「無駄話をしよう(会話の木)」/2026/木、寒冷紗、ガーゼ、紙、アクリル、インク/w 10000 ×h 1550 (mm) (サイズ可変)
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藤本氏 コメント:
日々の会話では、話しているうちに話題が本題から少しずつ逸れていくことがあります。無駄話は余分なものとして捉えられがちですが、その寄り道の中で見えてくる、新たな発見や思いがけないつながりを大事にしたいと考えています。本作では、そのような会話の広がりを木の枝分かれになぞらえ、耳にとまった話題が別の方向へ展開していく瞬間や会話を、自分自身の手で書き留め、そこから生まれる関係性を可視化しようと試みました。
滞在制作中に無駄話をしに来てくださった方々が、すでに制作されたキャンバス上に描かれている他の人との無駄話の破片を見て、「何の話をしていたんだろう」と想像を膨らませていたのが印象的でした。中には「これは〇〇さんが言った言葉でしょ」「確かに言いそう、でも私じゃないよ」などと誰かの会話の断片をもとに新たな会話が生まれる瞬間に立ち会うこともありました。この作品自体が無駄話を生む一端を担えたことを実感し、嬉しく思いました。
無駄話の始まりは常に突発的で、公式に内容が共有されたり記録されたりすることはほとんどありません。その場に居合わせた者だけがその流れを味わえるもののように思います。それを本作のように目に見える形で固定することで、全く関係のない人が他人の無駄話の断片や流れに触れ、その経緯を想像するという体験が生まれました。誰かの無駄話が、想像もしなかったところで新たな無駄話を生んでいく。まさに望んでいた会話の飛躍を垣間見ることができました。
人の会話の経緯を想像するというのは面白い行為だなと思います。もしこのプレスルームに寄ることがあれば、ふと立ち止まって、近づいて文字を読んで、どんな経緯でこのワードが出たのか、他の人の無駄話に思いを馳せてみてください。
藤本(ふじもと)氏 プロフィール
2000年生まれ。2026年東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。現在、同大学修士課程在籍。曖昧なもの、くだらないこと、無駄で余分なものがもたらす豊かさを感じながら、現代で淘汰され始めたそれらの「あってもなくてもいいもの」を日常の観察から見つけ出し、その中に潜む些細で見落としがちな魅力を作品にできないか模索している。主な展覧会に、「小さな島の停泊所」(haco -art brewing gallery、2024年)「あおちゃんとかえちゃん 青と緑の上」(ART・IN・GALLERY、2024年)「生命あるもの-プリントによる新たな可能性」(BAG-Brillia Art Gallery、2025年)がある。またメディア掲載歴に、集英社読書情報 広報誌『青春と読書』表紙絵掲載(2024年)、Webメディア『24M』12号、13号 サイト内グラフィック(2025年)など。敵でも味方でもない、冷たくも温かくもないけどどこか心地いい、台風の前に強く吹く生ぬるい風のようなものを作ることを理想とし、表現媒体を固定せず制作を行っている。
これまでの「ART IN THE OFFICE」プログラムの作品および審査結果をご紹介しております。

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