ART IN THE OFFICE 2016 作品「Painting on the Kimono」

ART IN THE OFFICE 2016 作品「Painting on the Kimono」

「ART IN THE OFFICE 2016」作品:菅 隆紀/「Painting on the Kimono」/2016年/油彩、ラッカースプレー、着物、カンヴァス/230 x 500 cm
※「Painting on the Kimono」は、マネックス証券プレスルームの壁面1面にわたって展示されています。  

「ART IN THE OFFICE」プログラムとは

マネックスグループは、社会文化活動の一環として「ART IN THE OFFICE」プログラムを2008年より開始しました。 現在は、マネックス証券が主催し、NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]の企画協力を得て運営しています。 本プログラムは、コンテンポラリー・アートの分野で活動する新進アーティストからプレスルームの壁に制作する平面作品案を一般公募し、 選出された1名のアーティストに対して、制作費および賞金ならびに作品を当グループ会議室で一定期間展示する機会を提供するものです。 本年度は111作品案の中から、ストリートアートのコンテクストあるいは個人の歴史をオフィス空間にとりいれた斬新さや作品の持つ複雑性が評価され、菅 隆紀さんの作品「Painting on the Kimono」が選出されました。

作品タイトル 「Painting on the Kimono」

作品タイトル 「Painting on the Kimono」

菅 隆紀氏コメント:

 

制作場所であるプレスルームは、様々な顔をもっています。ガラス一枚がとてつもなく分厚く、どこの世界とも関係を遮断し特別な儀式を行う洞窟のような空間という感覚を持つこともありました。そうかと思えば、社員の方が訪ねてきて、いたずらな遊びや予期せぬスパイスを風のように運んできてくれました。あるいは、こちらから半ば強制的に来訪者と関係を築こうとしたり、壁の向こう側で何気なく話している声から、モチーフになるヒントをキャッチしたり。
今回の作品は、美しい世界の広がる花柄の着物をカンヴァスに、衝動や破壊をテーマに絵の具をのせて制作してきました。こうした環境に身を委ねられたおかげで、この作品の意味をより複雑なものに変えることができたと思います。また、自分が到底到達しえないと思っていた場所に、微かですが可能性を見ることができました。
この作品を見た方には、視覚的トランス状態を経験していただきたいと思っています。そして、より積極的な議論が生まれ、プレスルームから予想もしなかった解決策や新たな出会いが生まれることを期待します。最後に、このような機会を与えてくださった松本会長およびマネックス証券の方々に感謝します。今後とも温かい目で応援してください。

菅 隆紀氏

菅 隆紀氏プロフィール

1985年長崎県生まれ。2009年愛知県立芸術大学卒業。人間の根源にある行為や欲求をテーマに、絵画的技法を用いて表現している。2014年、オーストラリアを放浪中にアボリジニ文化に影響を受け、出会った老人の古民家にて滞在制作を行う。これまでに、KOSHIKI ART EXHIBITION 2012(2012年、鹿児島)、ドリッピンクプロジェクト(2013年、京都府庁旧本館 Musee Acta)、駒込倉庫(2015年、コミッションワーク)などで作品を発表している。
Takanori Sugaウェブサイト http://takanorisuga.com/